First Numberを途中で「固定」して変更

楽曲とは素直なだけではないです。思わぬ捻りが名曲を生むことも。そんな話。

1.途中で「溜め」があったりする曲
  今回のテーマは、もしかしたら初級編でお話ししたことを大きく覆してしまうかもしれません。
  ですが重要なことなのです。
  何が重要かって、覆されることがあるから重要なんですよね。
  対応策について検討しておかないといけないですから。

  さて、では具体的な話に入りましょう。
  ダン☆おにを作っている時にこのような経験をすることがあると思います。
  First Numberも四分間隔も合わせたのに、ある一箇所から大きくズレる。
  ……というようなことが。
  まぁ、○○○って曲でそういうことが起こるよー、ってのは上げにくいですけど。
  とにかく結構そういうのを見受けることがあります。
  とはいえ、獣の時間で公開している作品の中にはまだ一つもそういうのは無いですから、
  やっぱり確率論で考えるのは難しいです。

  とりあえず、「今までの方法では対処が難しい」というものに出会った状態を仮定しましょう。
  状況は――
   1.First Numberと四分間隔は(ほぼ)完璧に合わせてある
   2.配置も万全を期した
   3.にもかかわらず、ある一点からどう配置しても合わなくなる

  というのでいってみますね。
  まずはエディターの2ページ目以降の右上のところを見てください。

エディター

  First Numberは最初から扱っているのでもう問題ないかと思いますが、
  問題はその下にある □ 固定 ってやつです。
  今回はこれを扱えるようになりましょう。

2.「固定」の使い方
  固定。
  よく分からないような、どこでも見かけるような響きです。
  エディターの上でこの言葉が、どういう意味を示しているのか、ざっくり説明しましょう。

  この固定とは、文字通り「First Numberを固定する」という意味です。
  ここから逆に考えられることがありますね。
  それは普通は「固定」されていないということです。
  どういうことなのか。
  何もSAVEファイルを読み込んでいない状態のエディターなら、
  2ページ目のFirst Numberは1000になっていますよね?
  それを試しに1500とかにしてみてください。
  すると、「1ページ目のFirst Numberは200、2ページ目は1500」になっているはずですね。
  1ページ目を見てみましょう。確かに200になっています。
  ……ならば2ページ目は?
  あーら不思議、1000になっていました〜w

  ……手品をやっている場合ではありません。
  一体なぜこんな状態になってしまったのか? ちゃんと値を変更したはずなのに。
  その答えは簡単です。
  エディターの2ページ目以降のFirst Numberはどのように計算されているのかを考えましょう。
  それは「(1ページ目のFirst Number)+(四分間隔)×32」ですね。
  この計算はページをかえるごとに計算されているらしく、
  途中でFirst Numberを変更したとしても、すぐに上書きされて変わってしまうんです。
  ならば、どうやって2ページ目のFirst Numberを1500にするのか?

  答えは簡単。
  「固定」すればいいんです。
  今度は1500にする前に □ 固定 をクリックしてみましょう。

エディター

  チェックが入りましたね。
  このチェックがポイントです。これで固定されました。

  この固定ってのが何なのかようやく伝えることが出来そうです。
  これにチェックが入っていると、前述した計算式を適用せずに、
  1ページ目と同じようにFirst Numberを設定できるんです。
  これによって大いなる利益を得ることが出来ます。その具体例が思い浮かびますか?
  途中で溜めがあっても、First Numberを途中変更することで何事もなく対応できます。
  さらには、音楽知識に強い人にオススメの状態が……!

3.弱起の曲について
  質問です。
  Do you know Jacky?
  ……はい、無意味な冗談でしたが。弱起の曲って知ってます?
  音楽用語のひとつなのですが、詳しいことは調べてもらうとして簡単に説明します。
  こいつは、「小節の1拍目から始まらない曲」を指します。(厳密にはちょっと違う)
  それが何を意味しているのか。
  弱起の曲で作り始めると、ちょっと困ったことになることがあります。
  それは小節とエディターのページがズレるということです。
  エディターというのは便利なもので、マス目の数が上手く小節とかみ合うように作ってあります。
  ツールを使って出てくる四分間隔を適用すれば1ページに4小節。
  16分音符を入れるために半分にすれば、1ページに2小節。
  便利なものです。
  ……ところが弱起の曲が出てくると、少し気を遣ってやらないといけません。
  2拍目やら4拍目から音が始まるわけですから、エディターの一番上から入力を始めると、
  かみ合わなくなってくるんですね。
  そこで色々な対策が考えられると思うんですが、その一つに「固定」があります。
  弱起の部分を入れた後、1拍目部分を次のページに回して固定。
  そんな方法を使うことができますね。
  主にそれのメリットは、コピーするときにあります。
  小節単位でコピーできるのはやはり利点です。
  他にも自分で「このページは○○小節目」と確認しやすいこともあります。

  いずれにしてもこの「固定」は使えるようになっておきましょう。
  いつ必要になるのか分かりませんからね。


ダン☆おに作成講座に戻る